~PISAテストとは?~
ここでPISAテストとは一体どのようなテストか、ご存じない方もおられると思いますので、簡単に説明したいと思います。
PISAテストとは,OECD(経済協力開発機構)が実施する学力到達度調査のことで、Programme for International Student Assessementの頭文字をとってそのように呼ばれています。
OECDでは、国際比較により教育方法を改善し標準化する観点から、生徒の成績を研究し、自国の教育政策の改善や見直しに役立てるための客観的なデータを提供することを主眼として、1987年からプログラムの開発が始まりました。第1回調査は2000年、以後3年ごとに実施されています。
毎回メインテーマがあり、調査の項目としては、「読解力」「数学的リテラシー」「科学的リテラシー」となっています。調査対象は、15歳3ケ月から16歳2ケ月の生徒、日本で言えば中3から高1の生徒が対象になります。
参加国は、2000年32ケ国、2003年41の国と地域、2006年56の国と地域、2009年65の国と地域と毎回参加国及び参加人数も増えています。
ちなみに2003年には27万5000人が参加をしています。
現在のOECD加盟国は30ケ国ですから、参加する国及び地域はその2倍以上にもなり、国際的にも重要視される調査となっていることがわかります。
では、なぜPISAテストが重要視されるようになったのでしょうか?
それはPISAテストがなにを調査しようとしているかにあります。
PISAは、学校におけるカリキュラムの習熟度を評価しようとしているのではありません。
「知識や経験をもとに、自らの将来の生活に関する課題を積極的に考え、知識や技能を活用する能力があるか」を見るもので、「学校の教科で扱われる知識の習得を超えた部分まで評価しようとする」点にあります。
つまり、それぞれの国のカリキュラムには拘束されずに、それを超えて出題されるのです。自国の教育水準が分かる指標となるものとして、各国は重要視しているのです。
そのPISAの順位が、我が国は毎回低下してきていたのです。
つづく(2012.01.23)