しばらくご無沙汰していた「代表コラム」ですが、あちこちからいつになったら再開するのか?と質問・要望をいただいていました。しかし、つい忙しさを理由に筆不精になっていましたが、ありがたいことにコラムが更新されていないにもかかわらず、今でも多くの方が見ていただいているのがわかりました。
その読者のご要望にお応えして再開することにいたしました。

~あきらめない心~

 昨日ソチ冬季五輪のフィギュアスケートの最終選考の発表がありました。
男女各3名のうち浅田真央さん、羽生結弦(はにゅう ゆづる)さんは順当に選出されたと思いますが、不振を囲っていた「泣き虫カナコ」こと村上佳菜子さんが2位になったのはよかったと思いました。また、怪我の後遺症で5位に終わった高橋大輔さんが選ばれたのには少々驚きました。

翌朝テレビを見ていると、この選考会の様子をレポートしていました。
そのレポートは、テレビには映らなかった競技会終了後の控え室での様子を伝えていました。その様子を見て思わず涙腺が緩んでいました。

 

13回目の挑戦で始めて全日本の頂点を極めた鈴木明子さんに対する他の選手の温かい対応が写っていたのです。
前回の五輪では摂食障害を乗り越えたヒロインとして話題になった彼女ですが、五輪での成績は今一歩でした。その悔しさがあるからこそ、ソチ五輪まで頑張ってこられたのでしょう。女子フィギュアの選手としては、決して若くはない28歳。 一度も涙を見せたことのない鬼コーチ長久保さんの目に光るものがありました。
そればかりではありません。他の選手も心から彼女の優勝を喜んで声をかけていました。世界で勝つより、全日本で勝つほうが難しいと言われるほど、日本のフィギュア界のレベルは高いのです。その厳しい競争の中でライバルの優勝に対し、儀礼的な祝福ならいざ知らず、こんなに心の底から喜べるのはなぜなのかと不思議に思いました。

なかでも全日本で4位に終わった織田信成さんが、自身が選に漏れて悔しいにもかかわらず、号泣しながら彼女の優勝を我が事のように喜んでいまいた。
選ばれた選手だけでなく、選ばれなかった選手からも温かい祝福が送られていました。
体温のないテレビ画面ですが、人の温かさは痛いほど伝わってきました。誰もが彼女の13年間の苦労と努力の過程を知っていたのです。

数々の試練を乗り越え勝ち取った栄冠! 本当におめでとう!
NO attack、 NO chance !
NO challenge, NO win !
勇気をもらいました。なんとすてきなクリスマスプレゼント!
あきらめない心をありがとう!

(2013.12.24)