沖縄県南城市にある「ガンガラーの谷」。
太古の昔、鍾乳洞の天井が崩落してできた谷に光が差し込んで、長い時間をかけて亜熱帯原生林を形成しました。その面積は14500坪とも言われています。
残された鍾乳洞の一部が谷への入り口になっていて、薄暗い闇を抜けると太古の亜熱帯植物群落が広がり、時間も空間も現実離れしていて、まるでタイムリープしたような錯覚に陥ります。
残された鍾乳洞の一部が雨風を防ぎ、鍾乳洞が形成された原因ともなる水脈があることから、この場所が古代人の住居になっていたという可能性が指摘され、実際に魚の骨を加工した釣り針や埋葬された人骨も発掘されています。
現在は観光スポットのひとつとなっていますが、この谷の価値を知るにはどうしても解説が必要となります。けれども要所要所に解説板を立てたのでは、太古の自然を目撃するためのノイズになると考えて、専門のガイドによるツアーの形式を取り入れたのだそうです。見学はガイドツアーのみで予約が必要となります。

飲み物代(出発までの待ち時間に鍾乳洞の入り口となるケイブ・カフェでいただくフリードリンクと、出発の際に一人一本渡される「さんぴん茶」の水筒)と保険料込みのガイドツアー料金は2500円です。学生は学生証の提示で1500円に、また保護者同伴の小学生以下は無料となっています。
ツアースケジュールは1日4回(10:00~、12:00~、14:00~、16:00~)ですが、予約がいっぱいになると、それぞれ前後の時間帯に臨時ツアーが組まれます。

沖縄にお越しの際には、是非「ガンガラーの谷」も訪れてみてください。

聞こえるのは風の音、水の流れ、鳥のさえずり……。

ツアーの最後に待ち受けるのは谷の主ともいえる「大主(うふしゅ)ガジュマル」

その迫力と存在感は言葉では語り尽くせません。