2021年、今年の「冬至」は12月22日(水)です。

1年中で最も太陽の南中高度が低くなり、最も夜が長くなる冬至ですが、面白いことに、日の出時刻が最も遅くなるのは冬至のおよそ半月後、2022年に入ってからで、一方日の入り時刻が最も早くなるのは、逆に冬至のおよそ半月前、12月上旬なのです。

冬至の日のおよその南中高度は、理科の授業で習った方法で求められます。

<90-観測点の緯度-23.4>

東京の緯度を北緯35度と考えると、<90-35-23.4>で、冬至の日の南中高度は31.6度となります。夏至の日の南中高度が78.4度ですから、半分以下の高度になってしまうのです。ファインズの非常階段から西を望むと、夏至のころにはタワーマンションの右手、ちょうどピカソの上に沈んでいった太陽が、この季節には線路を越えて駅ビルのCELEOの上に沈んでいきます。

この時期、北緯66.6度以北の北極圏(アラスカやノルウェー・スウェーデンなど)では1日中太陽の昇らない「極夜」となり、南緯66.6度以南の南極圏では太陽の沈まない「白夜」となっています。

さて「冬至」で思い出すのは、表題のとおり「南瓜(かぼちゃ)」ですが、かつては冬になると野菜が不足したため、保存がきき(ちなみに保存することによってデンプン質が糖化してより甘くおいしくなるのだそうです)、なおかつ栄養価に富んだ南瓜を食す習慣が生まれたと言われています。

他に「小豆粥(あずきがゆ)」や「と」の付く食べ物(豆腐、唐辛子、どじょう、など)を食す習慣が古くから日本にはあるようです。また、湯船に柚子(ゆず)を浮かべて入る「柚子湯」も覚えがあるのではないでしょうか。

太陽の力が最も弱まる日「冬至」を境に半年先の「夏至」に向かって、ゆっくりと日ごとに昼の時間が長くなり、南中高度も高くなり、太陽がその力を強めていきます。

そのことから「冬至」は運気が変わり上昇に向かう日と考えられ、世界各地で「冬至祭」が行われたりします。

昨日今日と寒気が厳しく、底冷えのする日が続いています。

皆様、どうか健康でお過ごしください。