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27 11, 2025

国立スクール 12月の予定

By |2025-11-27T21:57:45+09:002025年11月27日|Uncategorized, 国立ニュース|Comments Off on 国立スクール 12月の予定

ファインズ国立スクールの12月の予定です。 冬期講習生・本科無料体験 受付中!12/3(水)~5(金) そろばん検定12/6(土) 中3学力判定テスト、英検締切12/7(日) 小6合不合、中3V・W12/13(土) 小3~小5月例テスト、小6・中3必勝講座12/14(日) 小6首都圏、中3V12/20(土) 中1・中2学力判定テスト、漢検締切12/21(日) 中3V・W12/23(日) 通常授業終了12/24(水)・25(木) 休講10/26(金)~31(水) ......

29 08, 2025

国立スクール 9月の予定

By |2025-09-01T16:23:09+09:002025年08月29日|Uncategorized, 国立ニュース|Comments Off on 国立スクール 9月の予定

ファインズ国立スクールの9月の予定です。 無料体験 受付中!8/29(金) 通常授業再開8/30(土) 中1~中3学力判定テスト8/31(日) 中3V・W9/6(土) 小6必勝講座、小4~小6統一模試9/7(日) 小6合不合、中3V9/13(土) 小6必勝講座、定期テスト対策、漢検締切9/14(日) 中3V9/15(火・祝) 小6首都圏9/20(土) ......

15 07, 2025

【アーカイブ69】旅の便り

By |2025-07-15T08:48:52+09:002025年07月15日|Uncategorized, 国分寺ブログ|Comments Off on 【アーカイブ69】旅の便り

星明かりにほうっと白く浮かび上がるしっとりと露を含んだ砂浜に腰を下ろして、天の川から這い出た格好の巨大な<さそり座>を仰ぎ見る。 羽田から那覇へと向かう飛行機の窓から見た、蒼空に夢のようにかかった真昼の上弦の月が、およそ12時間かけて空を巡り、今ゆっくりと西の果てに沈んでいく。すると待ち構えたように夜空の星たちがより一層輝きだす。北緯26度線に近い慶良間諸島のここ渡嘉敷では、<さそり座>も10度ばかり高度を上げて東京で見るのとは比べものにならない存在感を示している。アンタレスの赤い炎がちろちろと夜空を焦がすのも怪しい。久しぶりに見る天の川の対岸には、きりっと引き絞った大弓を今にも射掛けようとする緊張感で、南斗六星の<射手座>が<さそり座>に睨(にら)みをきかせている。 南の水平線から煙るように立ちのぼる天の川を天頂方向へたどると、天の川を隔てて<こと座>のベガと<わし座>のアルタイル、そして磨き上げられたばかりの神々しさで南へと羽ばたいていく<白鳥座>のデネブ。めまいがするほどの星くずのせいか、いつもは難なく視認できる<夏の大三角>がかろうじてそれとわかる程度だ。昨夜は古式に則った「七夕」の夜で、天の川に架かった「鵲の渡せる橋」を通じて牽牛と織女の一年一度の逢瀬が遠く望めたのだった。 それから北の空に<こぐま座>の北極星を探してぼくは一瞬戸惑う。見慣れた場所にその姿はなく、山際に沈みかけた心配げな母熊の姿を便りにその所在を突き止めると、東京と僅か10度差とはいえ驚くほど低い空にそれはかかっていた。それでも北極星を確認すると何とはなしに人心地がついて、それからぼくは改めて北東の空に上り始めた<カシオペア座>のWと、その東に隣接する<アンドロメダ座>を確認する。時と共にやがて北東の山陰からペルセウスがその勇姿を現すだろう。今日は<ペルセウス座流星群>の活動が極大となる夜だ。そうしてぼくは、久しぶりに天の川に沿った夏の星巡りの旅を存分に楽しんだ。 一人で眺めるにはあまりにももったいない、気の遠くなるような星空の下で、やがてぼくは寝転がって、そばにいて欲しかった仲間たちのことを想い始める……。 慶良間諸島の玄関口である渡嘉敷島へは、那覇の泊港から高速艇でわずか35分。うとうととほんの少しまどろむと、いつの間にか海はまるでグラデーションのように藍から鮮やかな青へと変化している。港まで迎えに来た民宿のワゴン車で阿波連ビーチを目指し峠を登り詰めると、慶良間の島々に囲まれた切ないほどに美しい珊瑚礁の海が眼下に広がる。 白い砂浜、光の加減で色を変えるケラマブルーの海、点在する緑の島影、垂直に近い仰角87度の陽射しに目を細めて眺める水平線、珊瑚礁の海を群れ飛ぶ色とりどりの熱帯魚。それは、いつでもぼくが思い焦がれ続ける夏の風景だ。 ぼくは自分でも信じられないような、鳥肌が立つ程の緊張感と高揚感とを持て余しつつ、波間へと泳ぎ出す。細胞のひとつひとつに記憶された太初の海が、この慶良間の海と感応し合い波立っている。息を詰めて海中に身を没すると、数え切れない熱帯魚たちの好奇に満ちた視線に射抜かれる。そうしてぼくは次第に透き通っていく心を感じながら、いつまでもいつまでも波に身を任せていた。 白い砂浜に立って強過ぎる陽射しに目を細め沖の島々を遠く眺める瞬間にも、珊瑚礁を群れ飛ぶ色とりどりの熱帯魚と戯れる瞬間にも、落ちていく夏の太陽がスミレ色に染める海の美しさに目を見張る瞬間にも、そして気の遠くなるような星空の下、今この瞬間にも、肩を並べて同じ時間を呼吸する仲間たちの存在を求めているぼくがいる。繰り返し一人で、こうして沖縄を訪れるのは、まるでそのことを確認するためでもあるかのようだ。 突然の歓声に我に返る。三々五々浜に下りて星見を楽しむ人々の目が空の一点に注がれる。時折思い出したように流星が空を駆ける。気が付けば北東の空には<ペルセウス座>が低く架かり、メドゥーサの額にアルゴルが怪しく輝いている。 光の帯が長く尾を引いて夜空を切り裂くと、今にも満天の星を散りばめた夜の帳(とばり)が二つに裂けて、そこから天の啓示のように地上を照らす陽光が現われそうな錯覚を一人楽しむ。 どれ程の時間をそうして過ごしただろう。 やがて少し風が出て、星明かりにぼんやりと見える波打ち際で、海がざわめき出した。 明日はいよいよ本島へ帰る日となった。 ぼくはゆっくり立ち上がると腰の砂を払った。来年のことはわからないけれど、何としても再びこの海に帰ってこようと、ぼくは一人決心をして、少し雲が出てきた空をもう一度仰ぎ、砂浜を後にした。 ......

3 07, 2025

国立スクール 7月の予定

By |2025-07-03T16:30:20+09:002025年07月03日|Uncategorized, 国立ニュース|Comments Off on 国立スクール 7月の予定

ファインズ国立スクールの7月の予定です。 無料体験・夏期講習生 受付中!7/6(日) 英検2次、小5・小6首都圏模試7/12(土) 小3~小6月例テスト7/13(日) 中3V・W7/19(土) 中3保護者会、中3学力判定テスト、通常授業終了7/21(月祝) 休校(海の日)7/22(火) 休講7/23(水)~26(土) 夏期講習会①7/27(日) 休校7/28(月)~31(木) 夏期講習会②8/1(金) ......

1 06, 2025

国立スクール 6月の予定

By |2025-06-02T15:56:06+09:002025年06月01日|Uncategorized, 国立ニュース, 新着情報|Comments Off on 国立スクール 6月の予定

ファインズ国立スクールの6月の予定です。 無料体験・夏期講習生 受付中!6/1(日) 全国統一小学生テスト、中3V6/7(土) 小3~小6月例テスト、中3学力判定テスト6/8(日) 中3W6/13(金) 夏期講習会登録締切6/14(土) 定期テスト対策6/21(土) 定期テスト対策6/25(水)~27(金) そろばん検定6/28(土) 漢検6/29(日) 小6合不合7/6(日) ......

12 05, 2025

【アーカイブ67】急性骨髄性白血病

By |2025-05-14T12:18:34+09:002025年05月12日|Uncategorized, 国分寺ブログ|Comments Off on 【アーカイブ67】急性骨髄性白血病

今日届いたひとつのテレビニュースが、小さな胸の痛みとなってぼくの記憶を呼び覚まします。     立夏を迎えた5月5日。知人が一人、まるで嘘のように亡くなりました。 早いもので、それから、もう半年が経ちます。     行きつけのビリヤード場(実は「スリークッション」という特殊な競技の、ぼくも選手の一人なのです)で5年ほど前に知り合った「ヨコジイ」と呼ばれるその知人は、今年で69歳になる(はずだった)人生の大先輩であり、友人であり、そして初段戦を共に戦った戦友でもありました。 その彼が「急性骨髄性白血病」に倒れたのが、ちょうど一年前となる去年の秋。すぐにでも抗癌剤を使った治療に入る彼は、入院先の病院を家族に固く口止めして友人にも知らせず、病との闘いに一人赴(おもむ)いたのです。そんな時、祈るしかない自分の無力を思い知らされはしたけれど、それ以外に何の手立ても持たぬ身であってみれば、せめて心の限り祈り続けようと思ったぼくです。病を身に受けたのは彼であり、ぼくではありません。それは決定的なことです。 これまでにも離れ離れになった友人や仲間たちは大勢いました。それでも、本気で会おうと思えばいつだって会えるのだと考えれば慰めようもあります。けれども、彼に病気を克服してもらう以外に再び会える可能性がないということは、なんと哀しくて悔しいことでしょう。 ......

30 04, 2025

【アーカイブ65】この夏の初めの日に

By |2025-04-30T09:19:25+09:002025年04月30日|Uncategorized, 国分寺ブログ|Comments Off on 【アーカイブ65】この夏の初めの日に

 ぼくの知る限りにおいて、自然の最も美しい季節が訪れる  自身の誕生月ということを差し引いても、やはり5月は特筆すべき月だ 薫風などという言葉にこめられた、人々のささやかな喝采も素直にうなずける 生きること、もしくは生命そのものに対するそのさらりとした肯定は、なんといっても小気味良い  透き通った新緑の若葉たちは、まるで競い合うかのように、初夏の陽光を細胞のひとつひとつにたっぷりと吸収していく そして、その光で満たされた葉の一枚一枚は、やがて自らの内に陽光を灯し まるで自身が発光しているような淡い緑の微光を放ち始め ついには葉裏を返して吹き渡る風さえもすっかり緑に染め上げてしまう。

24 04, 2025

国立スクール 5月の予定

By |2025-04-24T17:22:00+09:002025年04月24日|Uncategorized, 国立ニュース|Comments Off on 国立スクール 5月の予定

ファインズ国立スクールの5月の予定です。 無料体験受付中!4/27(日)~5/6(火) 休校5/7(水) 授業通常再開、保護者面談(~5/31) 5/10(土)定期テスト対策5/17(土)中1~中3学力判定テスト5/22(木)漢検締切5/24(土)英検5/29(木)全国統一小学生テスト締切6/1(日)全国統一小学生テスト6/7(土)小4~小6月例テスト※全国統一小学生テストは締切日前でも定員に達した段階で締切とさせていただきます。

18 03, 2025

【アーカイブ63】休日のスケジュール

By |2025-03-18T17:45:34+09:002025年03月18日|Uncategorized, 国分寺ブログ|Comments Off on 【アーカイブ63】休日のスケジュール

春期講習の前日となる3月25日に、第一期卒業の女子生徒たちの同窓会が開かれました。 講習前日の慌しさは当然あるものの、こちらの都合も斟酌(しんしゃく)して、まさにここしかないというピンポイントの日程を組んでくれた彼女たちのために、ぼくは万難を排してその同窓会に参加させてもらいました。 参加した卒業生たちとぼくと遅れて到着した宮尾先生とで「もんじゃ焼き」の鉄板を囲みながら語り合ったのは、振り返ってみればこの一年間の瞬く間であったという驚きです。そうして、ちょうど一年前の春には受験生であった彼女たちが、今ではすっかり高校生の顔になって咲かせる話の華に、ぼくも楽しく参加させてもらったのです。 その会で、都立西高校の管弦楽団でホルンを吹いているMさんから、4月8日の土曜日に定期演奏会があり、高校2年となる生徒はこの4月の定演で引退するのだと聞いて、たまたま土曜日が週休であったぼくは、折角だからと個人的なスケジュールを調整し直して、その日、中野のZEROホールに足を運びました。 曲目「O.ニコライ 序曲《ウィンザーの陽気な女房たち》」 「A.I.ハチャトゥリアン 組曲《仮面舞踏会》より ワルツ」 「R.ワーグナー楽劇《ニュルンベルクのマイスタージンガー》第1幕への前奏曲」 「A.ドヴォルジャーク 交響曲第8番ト長調」 演奏は、思っていたよりもずっとレヴェルの高い、聴き応えのあるものでした。 それにしても、高校2年生のこの時期に引退というのは、やはり遅かれ早かれ突入する受験体制を考慮してのことなのでしょうね。 それから、これまた休日のピンポイント攻撃となる春期講習明けの4月4日に、今年の卒業生たちに率いられて(!)東京ディズニーランドに行ってきました。同行した宮尾先生は既にビギナーの域を脱しているようですが、ぼく自身は生涯二度目となるTDLです。初めてのディズニーランドがやはり卒業生たちに連れて行ってもらったものであり、もはやそんな機会を捕まえでもしない限りディズニーランドとは基本的に縁がないに違いありません。 それにしてもディズニーランドに行くというのは一大事です。これは前回も感じたことですが、中途半端な覚悟では決して臨めません。朝5時に国分寺駅集合というところから既に命懸けです。電車も動いていないその時間に間に合わせるために、貴重な睡眠時間を削って飛び起きて、久米川からタクシーをつかまえて国分寺に乗り込みました。ただ、本来ならば万全の準備をするべきディズニーランドの基本スタイルである「各種耳飾り」や「首からぶら下げたバケツ(ポップコーンを購入するためのもの)」は、恐れ多くてまだ手が出せません。そうして優に1時間以上早く到着し、朝食用に用意しておいたアンパン(知る人ぞ知る4月4日はアンパンの日なのです)をペットボトルの珈琲で胃に流し込みながら開園時間を待ちます。園内に入れば入ったですぐさま全力疾走。そういえば初めて来たとき、まるっきりの初心者である何も知らないぼくは、改札をくぐったところで一人置き去りにされたのでした。慌てて人込みに目を凝らすと放射状に散っていく人込みの中に、全力疾走で瞬く間に小さくなっていく宮尾先生の背中を見つけて、死に物狂いで追いかけたのでした。その点、今回は違います。入園と同時に卒業生の一人にチケットを渡して、全力疾走で打ち合わせどおりに「バズ・ライトイヤーのアストロブラスター」を目指します。列に並んで待つうちに「スペースマウンテン」のファストパスを人数分手に入れた卒業生が合流するという作戦です。それからは、ファストパスをとっては時間つぶしにどこかのアトラクションの列に並び…の繰り返しで、確か一日で都合12のアトラクションをクリアしたはずです。 それから、前回は特に感じなかったものの、実はパレードが強敵であるということに今回ようやく気付きました。4月5日で終了となる「シンデレラ城のミステリーツアー」に参加するべく移動を開始したぼくらをあざ笑うかのように、何度目かのパレードの列がぼくらの前に立ちはだかったのです。係員に聞くと、列の先頭にいるミッキーを捉えればその直前でシンデレラ城のあるランドの中心部へと渡河できるはずだと教えられ、ぼくらは人波を縫って反時計回りにパレードの列を追いかけました。ところがです。人の波にブロックされ通行止めに阻まれてなかなか行き足のつかないぼくらを追いかけて、パレードの列もジワリジワリと先へ進み、なかなかミッキーマウスを捉えることが出来ないのです。トゥーンタウンから追いかけ始めて、ファンタジーランド・クリッターカントリー・ウエスタンランドと歩き続け、アドベンチャーランド・ワールドバザールに至っても一向に渡河ポイントを見出せず、トゥモローランドまで歩いて、結局ぼくらはディズニーランドを丸一周してもシンデレラ城にたどり着くことができなかったのです。恐るべしディズニーランド。唯一の幸運は、最後となるミステリーツアーの記念に、勇者のみならず参加者の全員に「HEROメダル」がプレゼントされたことです。エンジ色のリボンで首にかけられたメダルは、園内を一周してようやくシンデレラ城にたどり着いたぼくらへのささやかなご褒美(ほうび)だったのかもしれません。そうして帰る頃には足の痛みに耐えかねて立っているのもやっとというくらい疲れ切ってしまったぼくでした。 もちろん、同じ季節を肩を並べて歩き通した卒業生たちと、そうしてぽつりぽつり語らいながら過ごす時間はとても楽しく貴重なものでした。が、しかし、ほんのダイジェストに過ぎない報告でありながら、ここにはすでにディズニーランドの恐ろしさと中途半端な覚悟で臨む危険性とが充分に表現できているはずです。恐るべし、東京ディズニーランド! それから、同じく週休であるはずの4月15日にも急なスケジュールが組まれました。獣医となって日本で経験をつんだ後、2年ほど青年海外協力隊でパラグアイに行っていた大昔の教え子が、ようやく帰国したので、その代の卒業生たちを中心とした歓迎会が開かれることになったのです。思えば2年前にも彼女の「国外退去歓送会」なるものを催したのでした。 ここ数日、恐ろしい頻度でやり取りされるメールによれば、タイミングが合わず残念ながら開催できずじまいだった今年の「お花見」の代わりに、華子という名の彼女を迎える会を「お華見」と称することが決定したとか…。 春を惜しむ人の心とは裏腹に、桜の花は惜しげもなく雨に叩かれ風に散っていきます。そうして、ぼくが一年中で最も好きな新緑の風景へと季節は日毎に塗り変わっていきます。けれども、そんな素敵な季節の中で、ぶらりと散歩に出たついでに馴染みの喫茶店に立ち寄って読み止しの文庫本のページをゆっくりとめくりながらのんびりと過ごすような休日は、まだまだぼくを訪れてはくれません。 ......

17 03, 2025

【アーカイブ62】本との出会い

By |2025-03-17T14:24:59+09:002025年03月17日|Uncategorized, 国分寺ブログ|Comments Off on 【アーカイブ62】本との出会い

人は一生の間に一体何冊くらいの本を読めるのかということを計算した知人がいます。それがとても興味深い、驚くべき結果であったので、ここで改めて検証してみることにします。 例えば、月に1冊の本を読み続けると一年間で12冊。仮に5歳から75歳までの70年間を読書に費やしたとすると<12冊×70年>で840冊。なんとぼくらは一生の間に840冊の書物を読破するのがやっとという結果になります。わずか840冊です! 気を取り直して1週間に1冊ずつとして計算し直してみても70年間で3652冊という結果になり、やはり愕然とします。そこで無理を承知で毎日1冊の本を読み続けると一体どのような結果になるかと計算してみると、一年間で365冊の70年で25550冊、閏年を計算に入れると25567冊となって、ようやく手応えの感じられる数値となります。が、しかし、5歳から75歳まで毎日欠かさず一冊の本を読み続けるなどということは、土台無理な仮定であることを忘れてはなりません。 では、これらが一体どのような数字かということを、別の角度から検証してみます。 これも知人が調べたものですが、国立国会図書館の蔵書数が、東京本館で620万冊。筑波大学図書館が235.6万冊。慶応義塾大学三田メディアセンターが229万冊。早稲田大学図書館が223.4万冊……。 読書という、ぼくらのささやかな営みと比較して、これらの数字はもはや天文学的ですらあり、どうにも具体的なイメージが沸いてきませんね。 卑近なところで東村山市立中央図書館の蔵書数を調べてみると17万6366冊という結果で、つまりぼくらが仮に70年間毎日欠かさず一冊の本を読み続けたところで東村山中央図書館の蔵書の、ようやく7分の1を読み切るのがやっとというわけです。 逆に、一生の間に東村山中央図書館の蔵書をすべて読み切ろうとすると毎日7冊の書物を読破しなければならず、国立国会図書館に至っては毎日243冊となって、これはもう笑い話にすらなりません。 世の中に溢れる本の、その膨大な量に比べて、一生の間に出会える本の何と哀しく僅かであることか。一冊でも多くの本を、と寸暇を惜しんで読書にいそしんだところで東村山中央図書館すらクリアできないのだとすれば、ぼくらに残されているのは、上手に取捨選択しつつ、限られた本との出会いのひとつひとつが、少しでも価値あるものとなるように祈ること。そして、出会った本の一冊一冊と真摯に向かい合うことだけです。 もちろんそれらが「読書のための読書」となっては意味がありません。情報や知識を得ることも大切ではありますが、そこに留まらず、論理的な思考力や豊かな情緒を育てること、つまりは実人生を少しでも実りあるものにするための読書でなければならないのは自明です。 ......

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