昨今の子供事情 最近の子供たちを見ていて感じることがあります。 今年のサマーキャンプで、授業の様子を見て回ったときのことです。 小学校4,5年生がグループワークをしていました。生徒は数人でグループを組み、ひとつの課題でディベートをしているところでした。私は授業の邪魔にならないように後ろのドアのところでしばらく見ていました。しばらくして「あれっ」と思いました。 人間とは面白いもので、数人が集まると自然にリーダーシップを取るものが出てくるものです。これは小学生ではとても顕著に現れ、その日初めて会った子供同士でも、何か課題を与えてみれば、その中で指導的役割を発揮する生徒が必ず現れます。いや、これまでなら現れていました。入社試験や中高一貫校の入学選抜方法としてグループワークを取り入れている企業や学校が多いのは、この選抜方法がリーダーシップをはかるのに適しているからでしょう。 ところが、このとき主導的な役割を取っている生徒がいないグループがあるようなのです。それもひとつやふたつではありません。ほとんどのグループで作業が進まず、生徒はただ突っ立っているだけなのです。教師も最初は生徒の「自立」を促していましたが、痺れを切らし、とうとうアドバイスを出し始めました。 その様子を見ていてわかったこと。それは彼らは理解していないわけではなく、また、意見を持っていないわけでもないということです。なぜなら、教師の一押しで動けたのですから・・・ 今このような生徒が非常に増えているのではないかと危惧しています。「マニュアル人間」が増えたということは、企業の人事担当者からよく聞きます。しかし、その「マニュアル人間」ともどうも違うようです。「マニュアル人間」は、マニュアルの範囲を出ないにしても、少なくとも「動き」はあるのです。ところが、このときの生徒たちはそもそも「行動」そのものがないのです。われわれファインズの理念である「四自の教育」を実践することが、今こそ要求されるときはないとつくづく感じた次第です。 行動に移せない子供たち 先日ある新聞を読んでいたら、これと全く似たような子供の記事が出ていました。 ......